2023年8月に、夫婦でトルコ旅行へ行ってきました。本記事では、オスマン帝国末期に建てられた「ドルマバフチェ宮殿」への行き方と見どころをご紹介します。

現地の物価と比べて、観光客向けの入場料はお高めですが、バロック様式とオスマン様式を折衷した豪華絢爛な宮殿は、一見の価値があります!
アクセス方法
ドルマバフチェ宮殿は、イスタンブールの新市街地で、ボスポラス海峡に面した場所あります。
ドルマバフチェはトルコ語で「埋め立てられた庭」を意味し、その言葉の通り、埋立地に建てられた宮殿になります。
最寄駅名は「Kabataş(カバタス)」で、地下鉄・トラム・バスなどの公共交通機関を利用してアクセスできます。
新市街地から地下鉄でアクセスする方法
イスタンブールの新市街地からアクセスする場合は、地下鉄の利用が便利です。
新市街地の中心地である「Taksim(タクシム)広場」から、地下鉄(3分程度)と徒歩(7分程度)でアクセスできます。

タクシム駅とカバタス駅を繋ぐ地下鉄は「F1路線」になります。
地下鉄に乗車する際は、イスタンブールカード(チャージ式の交通系ICカード)を使用することができました。
旧市街地からトラムでアクセスする方法
イスタンブールの旧市街地からアクセスする場合は、トラムの利用が便利です。
旧市街地の観光の中心地である「Sultanahmet(スルタンアフメト)地区」から、トラム(16分程度)と徒歩(7分程度)でアクセスできます。

スルタンアフメト駅とカバタス駅を繋ぐトラムは「T1号線」になります。
トラムに乗る際は、イスタンブールカード(チャージ式の交通系ICカード)を使用することができました。
入場チケットの購入方法
ドルマバフチェ宮殿の入場チケットの購入方法は、①オンラインで事前に購入するか、②現地のチケット売り場で当日に購入するかのいずれかになります。
- 「入場+ガイドスタッフの解説付きチケット」のみ販売されています。
- チケット売り場に並ぶことなく、当日はスムーズに入場できます。
- 音声ガイド(日本語あり)の貸し出しは無料です。
※デポジットとして、人数分のパスポートまたは100ユーロが必要でした。
- 「入場チケット」の販売があります。
- 夏休みなどの繁忙期は、チケット売り場が混雑する傾向にあります。
- 音声ガイド(日本語あり)の貸し出しは無料です。
※デポジットとして、人数分のパスポートまたは100ユーロが必要でした。
私たちは、現地のチケット売り場で、当日の入場チケットを購入しました。
オンラインで事前購入する方法
オンラインで事前に購入したい場合は、ドルマバフチェ宮殿の公式ウェブサイトまたは旅行代理店のウェブサイトから、チケットを予約することができます。
現地のチケット売り場で当日購入する方法
ドルマバフチェ宮殿の敷地内に入ると、最初に手荷物検査があり、その後チケットを購入します。

チケット売り場は、敷地内の左側に(右側には時計台が)あり、クレジットカードが利用できる窓口(現金も可)と、利用できない窓口(現金のみ可)に分かれていました。

決済方法の表示に後から気付き、列を並び直している人もいたため、最初に各窓口に掲載されている決済方法をよく確認してから、正しい列に並ぶことをおすすめします!

入場料は、私たちが訪問した2023年8月時点で、1人当たり650トルコリラ(約3640円)でした。
チケット窓口前には長蛇の列ができていましたが、複数の窓口が開いていたため、約20分でチケットを購入することができました。
そして休憩時間を含めた、ドルマバフチェ宮殿での滞在時間は約3時間(13:30見学開始〜16:30終了)でした。
ドルマバフチェ宮殿の見どころ
ドルマバフチェ宮殿は、オスマン帝国31代皇帝アブデゥルメジト1世の命によって建設が開始され、13年もの年月を経て1856年に完成しました。
最後の皇帝メフメト6世が退去するまでは王宮として、その後はトルコ共和国の建国の父であるムスタファ・ケマル・アタテュルクの官邸として使用されました。
西洋化や近代化に伴い、建物はバロック様式と伝統的なオスマン様式が融合されています。
宮殿は主に、セラームルック(行政や儀式の場)とハレム(生活の場)の2つに分かれています。
国務を行う場所と私生活の場所を分けることが、中東建築の伝統となっています。
ドルマバフチェ宮殿の外観
ドルマバフチェ宮殿の外観は近代西洋風で、繊細な装飾が施された、豪華な造りとなっています。
宮殿の内部は写真撮影が不可となっていますが、外観は自由に撮影することができます。


とセラームルック(行政や儀式の場)


美しく繊細な装飾が施されています


「ボスポラス海峡への門」
セラームルック(行政や儀式の場)を見学
ドルマバフチェ宮殿のセラームルックは、行政や儀式の中心となった場所で、各国の要人を迎えるためにも使用されました。

当時最先端であったフランス風の内装が施されており、美しく装飾された天井は圧巻でした。
日本を含む国内外から取り寄せられた、豪華なインテリア(シャンデリア・家具・絨毯・絵画など)も必見です。
内部は個人撮影が不可のため、Milli Saraylar(国立宮殿)の公式X(旧ツイッター)から、写真を一部ご紹介します。
「エントランスホール」
政治家や大使も使用している宮殿の入口
クリスタルの燭台やシャンデリアが輝きます
「儀式の間」
天井に施された豪華な装飾と
英国女王ヴィクトリア2世から贈呈された
世界最大級のシャンデリアが人々を魅了します
「クリスタルの階段」
儀式の間への通過ルートである階段
手すりの柱は全てクリスタルで作られています
「Limonluk Cafe」で休憩
ドルマバフチェ宮殿のセラームルック(行政や儀式の場)を見学した後は、敷地内にあるカフェ「Limonluk Cafe」で休憩しました。
店内での飲食(席に着いてから注文)もテイクアウト(入口で注文)も可能です。


宮殿内は広いため、別館にあるハレム(生活の場)を見学する前に、座って休むことができてよかったです。
ハレム(生活の場)を見学
ドルマバフチェ宮殿のハレムは、皇帝と家族や側室が一緒に暮らした、私生活を送るための場所です。

当時はほとんどの人が立ち入りを制限されていた、皇帝のハレムでの生活の様子を知ることができて、非常に興味深かったです。
ハレムの内部も個人撮影が不可のため、Milli Saraylar(国立宮殿)の公式X(旧ツイッター)から、写真を一部ご紹介します。
「青の間」
ハレムの中央に位置する
スルタンや臣下が集っていた場所です
「図書館」
オスマン帝国〜初代大統領時代の
法律・哲学・歴史・芸術など
幅広い分野の本が収蔵されています
「アタテュルクの寝室」
部屋にある時計はトルコ建国の父
アタテュルクが亡くなった時刻である
9時5分を指したまま止まっています
おまけ:ドルマバフチェ宮殿内の猫
「猫の国」として知られるトルコでは、町のあらゆる場所に猫がいます。
ドルマバフチェ宮殿内でも、かわいい猫と出会うことができました♫


まとめ
オスマン帝国末期に建てられた豪華絢爛な宮殿「ドルマバフチェ宮殿」へのアクセス方法と見どころをご紹介させていただきました。
豪華な装飾だけではなく、当時の時代背景や生活スタイルなどにも着目すると、ドルマバフチェ宮殿をさらに深く楽しめると思います。
より詳しい内容は、現地で無料レンタルできる音声ガイド(日本語あり)がありますので、解説を聞きながらぜひ見学を楽しんでくださいね!
参考文献(タップして開く)
- Dolmabahce Palace
<https://www.dolmabahce-palace.com>
(2023年11月24日最終アクセス日) - Milli Saraylar
<https://twitter.com/millisaraylar>
(2023年11月24日最終アクセス日)