2024年3月に、夫婦で台湾旅行へ行ってきました。本記事では、花蓮の人気観光スポットである、太魯閣峡谷へのアクセス方法とトレッキングコース(燕子口・九曲洞)の見どころをご紹介します。

2024年4月3日に、台湾東部(花蓮県沖)を震源とする地震(マグニチュード7.2)が発生しました。本記事でご紹介する内容は、地震発生前の情報です。最新の情報は、太魯閣国立公園の公式ホームページをご確認ください。
太魯閣(タロコ)峡谷とは?
太魯閣(タロコ)峡谷は、台湾東部に位置する花蓮の街中から、バスで1時間程度の場所にあります。
ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの衝突によって隆起した大理石の地層に、立霧渓(花蓮を流れる河川)による侵食が加わって形成された、美しく、迫力のある峡谷です。

今回、私たちは半日かけて、太魯閣峡谷の「燕子口遊歩道」と「九曲洞遊歩道」を散策しました。どちらも初心者向けのコースとなっています。
当日の服装と持ち物
2024年3月に、太魯閣峡谷を訪れたところ、日中は日が当たると暑いですが、日陰では肌寒く感じることもありました。体温調整しやすいように、レイヤリング(重ね着)することをおすすめします。
必要に応じて、飲料水や行動食(おやつや軽食)も用意しておくと安心です。今回、私たちが歩いた、燕子口遊歩道の中間地点には、小さな売店(公衆トイレあり)があったため、現地で調達することも可能です。
太魯閣峡谷へのアクセス方法
太魯閣峡谷まで、主にバスでアクセスすることができます。私たちは、統聯客運(Ubus)の太魯閣線310番バスを利用して、花蓮乗換駅から出発するルートで移動しました。
太魯閣線310番バスの時刻表および運賃表
<https://www.taiwantrip.com.tw/Frontend/Bustime/TimeTable/R0071>
<行きのルート>
出発:花蓮乗換駅
⬇︎太魯閣線310番バス
到着:燕子口
<トレッキング>
太魯閣峡谷(燕子口遊歩道&九曲洞遊歩道)
<帰りのルート>
出発:九曲洞
⬇︎太魯閣線310番バス
到着:花蓮乗換駅
【7:10】バス停「花蓮乗換駅」に到着
出発地点は、バスターミナル「花蓮乗換駅」です。花蓮乗換駅は、花連駅(台湾鉄道)の手前にあります。

バスターミナル「花蓮乗換駅」には、窓口と待合室があります。建物の外には、無料のトイレもありました。

電光掲示板を見て、バスが出発するのりば(番号)を確認します。バスは定刻の時間にやってきました。

【7:40】バス停「花蓮乗換駅」を出発
統聯客運(Ubus)の太魯閣線310番バスでは、台湾の交通系ICカードである「悠遊カード(EASY CARD)」を利用することができました。乗車時と下車時に、専用の端末にタッチします。


バスターミナル「花蓮乗換駅」からバス停「燕子口」までの運賃は、大人1人当たり片道111元(約522円:2024年3月時点)ですが、交通系ICカードの利用により、特別割引が適用されました。
現金でお支払いする場合、おつりは出ないため、ご注意ください。統聯客運(Ubus)の窓口では、1日乗車券(250元)や2日乗車券(400元)なども販売されていました。
座席は2階席(自由席)のみです。バス停「燕子口」で下車する際は、車内の中に設置してある「降車ボタン」を押します。

車内には、電光掲示板(中国語のみ・中国語と英語の併記など車体によって異なる)がありました。
電光掲示板は、故障していることもあるため、Google Mapの位置情報などと照らし合わせながら、行き先を確認することをおすすめします。
【8:40】バス停「燕子口」に到着
バスターミナル「花蓮乗換駅」を出発して、約1時間後にバス停「燕子口」に到着しました。
バスを降りると、目の前に「錐麓吊橋」が見えました。錐麓吊橋を渡った先には「錐麓古道」というトレッキングコースがありますが、事前申請が必要(人数制限&入山料あり)となっています。

【8:50】燕子口遊歩道を散策
私たちは、錐麓吊橋を見学した後に、トレッキングコース「燕子口遊歩道」へ進みました。事前申請は不要(人数制限&入山料なし)です。
太魯閣国立公園の公式ホームページによると、燕子口という名前は、ツバメが春から夏に渡って来て、岩壁の甌穴(立霧渓や地下水の侵食によって形成された小さな穴)に巣を作るという言い伝えを由来としています。
環境が適していないため、ツバメが甌穴に巣を作ることは、実際にはありませんが、燕子口遊歩道に沿って広がる、窪みのある岩壁は必見です。

燕子口遊歩道の入り口はトンネルになっています。トンネルを進むと、所々に穴が空いており、太魯閣峡谷の美しい景色を楽しみながら、歩くことができました。



燕子口遊歩道で、太魯閣峡谷の断崖絶壁を目の当たりにして、自然の偉大さを感じると共に恐怖心も抱きました。エメラルドグリーンに輝く立霧渓は、今までに見たことのない美しさでした…!
【9:30】靳珩公園でトイレ休憩
燕子口遊歩道の中間地点にある靳珩公園では、公衆トイレ(無料)を利用することができました。次の公衆トイレは、九曲洞遊歩道(徒歩で約1.5時間先)になるため、立ち寄ることをおすすめします。

靳珩公園には、小さな売店もありました。飲み物や軽食、お土産などを購入することができます。
【10:30】流芳橋観景台を通過
靳珩公園で休憩した後は、流芳橋観景台まで道なりに進みました。燕子口遊歩道の後半から、歩道と車道の区別のない道が続きます(台湾では車も歩行者も右側通行です)。
狭い道・見通しの悪い道では、大型バスやトラック、スピードが出ている乗用車などに十分ご注意ください。


流芳橋観景台は、2階建ての展望台となっており、90度に曲がる立霧渓と両側にそびえ立つ岩壁が特徴的である、美しくて力強い太魯閣峡谷の様子を観賞することができました。

【10:50】九曲洞遊歩道を散策
流芳橋観景台を通過した後は、九曲洞トンネル内を歩き、トレッキングコース「九曲洞遊歩道」の入口に到着しました。九曲洞遊歩道の入口には、公衆トイレ(無料)がありました。


九曲洞遊歩道は、曲線を描きながら流れる立霧渓や大理石の地層を間近で観賞することができるスポットです。事前申請は不要(人数制限&入山料なし)となっています。

九曲洞遊歩道の前半には、展示スペースが設けられており、九曲洞の概要や日本統治時代の歴史(工事の様子)などを知ることができました。

所々にベンチが設置してあり、休憩を挟みながら、進むことができます。

九曲洞遊歩道の中間地点には、立霧渓と科蘭渓が合流するポイントがあります。「鯉の滝登り」と呼ばれており、見どころの一つです。

九曲洞遊歩道の終盤では、台湾の政治家・教育者であった、梁寒操の書「九曲蟠龍(とぐろを巻いたまま、天に昇らない龍)」など、岩壁に刻まれた言葉が目に留まります。

周りを見渡すと、太魯閣峡谷の険しい地形を象徴するような、力強くて壮大な景色が広がっていました。同じ太魯閣峡谷でも、燕子口遊歩道で見た景色とは異なっており、興味深かったです。

入口から700メートル進むと、折り返し地点になっています。折り返し地点は、上昇気流(強風)が発生しており、驚きました。立ち入り禁止エリアを覗くと、落石の跡も確認できました。

非常に危険な場所であることを肌で感じ、帰りのバスの時間も近づいていたため、長居せずに引き返しました。
【11:40】バス停「九曲洞」を出発
帰りは、九曲洞遊歩道の入口付近にある、バス停「九曲洞」を利用しました。バス停の前にはベンチがあり、座って待つことができました。

始発のバス停ではないため、バスは早めに到着することも、遅れて到着することもあると思います。手を上げてバスを止めて、乗車した後は、すぐに出発しました。
バス停「九曲洞」からバスターミナル「花蓮乗換駅」までの運賃は、大人1人当たり片道126元(約592円:2024年3月時点)ですが、交通系ICカードの利用により、特別割引が適用されました。
【12:50】バス停「花蓮乗換駅」に戻る
バス停「九曲洞」を出発して、約1時間後にバスターミナル「花蓮乗換駅」に到着しました。

まとめ
本記事では、バスを利用して、花蓮の人気観光スポットである「太魯閣峡谷」へアクセスする方法とトレッキングコース(燕子口・九曲洞)の見どころをご紹介させていただきました。
太魯閣峡谷は、美しさと厳しさを併せ持つ、台湾屈指の景勝地です。安全に留意して、神秘的な自然の絶景をぜひ楽しんできてくださいね!
参考文献(タップして開く)
- 太魯閣国立公園公式ホームページ
燕子口
<https://www.taroko.gov.tw/ja/AttractionTrailContent.aspx?n=8057&sms=11276&s=119>
(2024年9月18日最終アクセス日)
九曲洞遊歩道
<https://www.taroko.gov.tw/ja/AttractionTrailContent.aspx?n=8059&sms=11277&s=307>
(2024年9月19日最終アクセス日)