2024年5月に、夫婦でイタリア旅行へ行ってきました。本記事では、レモンの町として知られている「リモーネ・スル・ガルダ」へのアクセス方法と見どころをご紹介します。

マルチェージネからリモーネまで、フェリーで約20分の距離です。フェリーのチケットはオンラインまたは窓口で購入することができます。気軽にお出かけできるスポットです!
リモーネ・スル・ガルダとは?
リモーネ・スル・ガルダ(Limone sul Garda)とは、イタリアで最も面積の広い湖であるガルダ湖の西側に位置する町です。
現地のホームページによると、17世紀以降、レモンハウス(冬の間にレモンの木を覆うことができる簡易的な小屋)の誕生により、リモーネはレモン栽培の北限地となり、輸出も盛んに行われました。
しかし、19世紀末に発生した病害や南イタリア産レモンとの競合などにより、輸出量は激減してしまいます。
その後も、戦争の影響により、レモン栽培は困難を極め、現在は少量ながらも生産が維持されている状況です。
レモンの歴史がある町で、偶然にも、イタリア語でレモンを意味するリモーネ(limone)ですが、町の名前の由来は果物ではありません。
最新の研究では、ケルト語を起源としている(楡の木が特徴的な場所という意味がある)と言われています。
リモーネへのアクセス方法
リモーネ・スル・ガルダまで、バスまたはフェリーでアクセスすることができます。
ガルダ湖の北側や南側から出発する場合はバス、東側の町であるマルチェージネ(Malcesine)から出発する場合はフェリーの利用が便利です。
私たちはマルチェージネからフェリーに乗って、リモーネに行きました。フェリーは、公共団体と民間企業によって運営されています。
- 公共フェリーの場合
片道チケット(6.5ユーロ)・往復チケット(13ユーロ)ともに購入可能。 - 民間フェリーの場合
往復チケット(9ユーロ)のみ購入可能。
片道の場合は公共フェリー、往復の場合は民間フェリーの利用がお得です(2024年5月時点)。
公共フェリーの場合
マルチェージネの公共フェリー乗り場は、バス停「マルチェージネ」から徒歩5分程度の場所にあります。
Google Mapには載っていませんが、以下の地図で「Malcesine Speed Boat」と表示されている場所の近くにある桟橋から、1時間に1〜2便程度、リモーネ行きのフェリーが出ています。

公共フェリーのチケットは、オンラインまたは窓口で購入することができます。窓口は、フェリーが出発する20分前に開きます。


公共フェリーの公式ホームページ
時刻や料金の検索はこちら⬇︎
<https://www.navigazionelaghi.it/en/>
民間フェリーの場合
私たちが利用したGarda Express社のフェリー乗り場は、バス停「マルチェージネ」から徒歩5分程度の場所にあります。リモーネ行きのフェリーは、1時間に1〜2便程度となっています。

(マルチェージネ)
Garda Express社のフェリーのチケットは、オンラインまたは窓口で購入することができます。窓口(屋外にある簡易的なチケットブース)では、クレジットカードの利用が可能でした。
往復チケットの料金(2024年5月時点)は、大人1人当たり9ユーロ(約1,530円)でした。
チケットは往復で1枚となっており、帰りの便で回収されるため、紛失しないようにご注意ください。

Garda Express社の公式ホームページ
時刻や料金の検索はこちら⬇︎
<https://www.gardaexpress.it/en/malcesine-limone/#acquistabilgietto>
リモーネ観光の流れ(3時間)
【12:30】マルチェージネを出発
私たちはGarda Express社のフェリーに乗って、マルチェージネからリモーネ・スル・ガルダへ移動しました。

フェリーの座席は、船内と外どちらでも自由に選ぶことができます(先着順です)。私たちは外の席に座りました。
外の席は眺めが良い反面、日差しが強かったです。また、アトラクション並みの強風が当たるため、体が冷えました。心配な方は、サングラスや上着などを持参されることをおすすめします。
ガルダ湖の水面は穏やかなため、天気が良好であれば、大きく揺れて、気分が悪くなる心配はあまりないと思います。
【13:50】リモーネに到着(往路)
マルチェージネを出発して、約20分後にリモーネに到着しました。
リモーネの町並みは可愛らしく、背後に連なっている山々は迫力がありました。

フェリーを降りた後は、リモーネの町を自由に散策することができます。
【13:10】レモン博物館の見学へ
最初にリモーネのフェリー乗り場から徒歩5分程度の場所にある「Limonaia del Castèl」と呼ばれるレモン博物館を見学しました。

入場料(2024年5月時点)は、大人1人当たり2ユーロ(約340円)でした。クレジットカードでの支払いが可能でした。

現地のホームページによると、Limonaia del Castèlでは、約100種類もの柑橘類(レモン・シトロン・スイートオレンジ・ビターオレンジ・キノット・グレープフルーツ・マンダリン・キンカンなど)が栽培されています。
エントランスを通過すると、まず果樹エリアが広がっており、立派に育っている果実を間近で見ることができました。


果樹エリアを通り抜けた場所には、小さな博物館がありました。柑橘類や歴史に関するパネルが展示されている他に、トイレや休憩スペースもありました。

最上階は展望台となっており、美しいリモーネの町並みやガルダ湖を眺めることができるのでおすすめです。

【13:45】リモーネの町中を散策
レモン博物館の見学を終えた後は、リモーネの町中を散策しました。

レモン柄の表札やお花などが特徴的である、可愛らしい建物が多く立ち並んでおり、歩いて回るだけでも楽しかったです。

レモンの町として知られている、リモーネの商店街の中には、レモンをモチーフとしたお土産屋さんやレモネードショップなどがありました。

鮮やかな色をした食品や雑貨は、可愛くてときめきますが、イタリア南部でも見たことがあるものでした。リモーネ産レモンや限定品の取り扱いは少ないのではないかと個人的に思います。

ちなみにリモーネの町中には、無料の公衆トイレがあるので、長時間の滞在でも安心です。

【15:00】リモーネを出発(復路)
リモーネの観光を終えて、フェリー乗り場(往路で下船した場所と同じ)に向かいました。復路は1時間に1便のため、すでに多くの人が待機していました。

(リモーネ)
フェリーの外の席に座りたいなど希望のある方は、少し早めに向かい、列に並ぶことをおすすめします。
【15:20】マルチェージネに戻る
リモーネを出発して、約20分後にマルチェージネに到着しました。

【22:00】リモーネの花火を観賞
おまけの情報ですが、リモーネでは夏季限定で、花火が打ち上げられます。2024年5月および7月は22時、8月は23時が開始時刻です。

マルチェージネの湖沿いから眺めると、花火の大きさは小さいですが、リモーネの町のライトアップと一緒に見ることができてキレイでした。

約20分の観賞を終えた後は、スカリジェロ城(マルチェージネ)のライトアップを見ながら、ホテルに戻りました。

マルチェージネは観光客が多いため、夜に出歩いても、怖いと感じることはありませんでした。
夜のお散歩を兼ねて、リモーネの花火を見に行ってみてはいかがでしょうか?
まとめ
本記事では、フェリーを利用して、マルチェージネからリモーネ・スル・ガルダへ移動する方法と町の見どころをご紹介させていただきました。
リモーネは気軽にアクセスすることができて、短時間でも楽しむことができるコンパクトな町です。ぜひ行ってみてくださいね!
参考文献(タップして開く)
- Consorzio Turistico Limonese
History & Culture
<https://www.visitlimonesulgarda.com/en/history-culture-limone-garda.htm>
(2024年6月24日最終アクセス日) - Consorzio Turistico Limonese
Museums in Limone sul Garda – The Limonaia del Castèl
<https://www.visitlimonesulgarda.com/en/museums-limone-garda.htm>
(2024年6月25日最終アクセス日)