こんまりメソッドとは、「こんまり」こと近藤麻理恵さんが、独自に編み出した片付け法です。この片付け法についてまとめられた著書『人生がときめく片づけの魔法』は、世界40カ国以上で翻訳出版され、発行部数は1400万部(2023年3月現在)を超える、世界的大ベストセラーとなりました。特にアメリカでは、片付けるという意味として「KONDO」という単語が使われるほど、社会現象となっています。

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このように全世界で話題になっているこんまりメソッドですが、大きく5つの特徴があります。
- 理想の暮らしを考える
- モノ別に片付ける⬅︎今回はこちら
- ときめきで判断する
- 正しい順番で片付ける
- あらゆるモノの定位置を決める
今回はこの5つの特徴のうち、2番目の「モノ別に片付ける」を詳しくご紹介します。
モノ別に片付ける3つメリット
片付けようと思った時に、一般的には場所別に片付けることが主流だと思います。私自身も昔は「今日はクローゼットの中を整えて、明日はデスク周りをキレイにしよう」など場所別に片付けていました。
しかし、こんまりメソッドでは、場所別ではなく、モノ別に片付けることをおすすめしています。こんまりさんは『人生がときめく片づけの魔法』の中で、次のように分析しています。

多くの人が片付けられない1番の原因は、モノの量が多いから。モノが増え続ける1番の原因は、自分が持っているモノの量を把握していないから。持っているモノの量を把握できないのは、収納場所が分散してしまっているから。収納場所が分散している今の状態のまま、相変わらず場所別に片付けをしていても、永遠に片付けは終わりません。
この理由から「今日はこの部屋を片付けよう」と場所別に片付けるのではなく、「今日は衣類、明日は本を片付けよう」といったように、モノごとに片付けて収納することが片付いたお家をキープできる近道になります。
モノ別に片付けるメリットはその他にもあります。これから主なメリットを3つ解説します。
- 一気にまとめて効率よく片付けられる。
- モノの総量を確認できる。
- 同じ種類のモノを比較できる。
一気にまとめて効率よく片付けられる
モノ別に片付ける1つ目のメリットは、一気にまとめて効率よく片付けられることです。
衣類を例にご紹介します。はじめに、お家にある衣類の場所を想像してみてください。クローゼット以外にも、玄関、脱衣所、ソファの上など、様々な場所に分散しているという方も多いのではないでしょうか?
場所別に片付ける場合は、移動する先々で衣類を見極め、その度に収納する手間がかかります。一方、モノ別に片付ける場合は、分散した衣類を集める一度の手間だけで、一気に片付けを終わらせることができます。


こんまりメソッドでは、このように同じ種類のモノを一箇所に集めることを「全出し」と呼んでいます。モノ別の片付け、つまり同じ種類のモノを全出しすることで、効率よく片付けられます。
モノの総量を確認できる
続いて2つ目のメリットは、モノの総量を確認できることです。
こんまり流片付けでは最初に衣類の全出しをするのですが、その時に多くのお客様が「想定していた2〜3倍の量になりました…!」と驚かれます。しかし、総量を確認することは決してネガティブなことではなく、「私はズボンよりもスカートを着ることが好きで、たくさん持っていることに気が付きました」など、自分の好みや特徴を知るきっかけにもなります。


私自身も初めて衣類を全出しした時には「これだけたくさんの衣類を持っていたんだ!」と衝撃を受けました。全出しをする前は常に足りないと感じていて、よく買い物をしていましたが、全出しをしてからは、十分に持っていると冷静に考えられるようになり、買い物をする頻度が減りました。過去の自分の生活を振り返る、いいきっかけになりました。
このようにモノの総量を確認することは、自分の好みや特徴を理解したり、過剰な買い物やストックを防いだりする効果があります。
同じ種類のモノを比較できる
最後の3つ目のメリットは、同じ種類のモノを比較できることです。
片付け中に、多くの方が頭を悩ますことがモノを捨てる作業だと思うのですが、同じ種類のモノを一気に比較することで、どのモノを残し/どのモノを手放すのか?の判断がしやすくなります。

例えば、あるお客様は同じような色と形のトップスを5着持っていました。その5着を比較してみると、「1着目は生地が痛んでいます。2着目は首元がきつかったです。残りの3着はときめくので残します。」といったように、スムーズに衣類を見極めることができました。片付け前は、着る服がないと感じることが多かったそうですが、衣類を精査してからは「毎日の洋服選びがラクになりました」と喜ばれていました。
比較をするとモノが選びやすくなるのはもちろんのこと、残したモノをより大切できるようになるのでおすすめです。
まとめ:モノ別の片付けでは、全出しが最も大切です!
こんまりメソッドの片付けの5つのステップのうち、2番目の「モノ別に片付ける」効果やメリットをご紹介させていただきました。
- 一気にまとめて効率よく片付けられる。
- モノの総量を確認できる。
- 同じ種類のモノを比較できる。
最後にこんまりメソッドの「モノ別片付け」で、よくある勘違いをご紹介させていただきます。それは、モノ別片付けでは、必ずしもモノを全出しする必要はないという勘違いです。実は私たちは、ちらっと目視しただけでは、モノの存在をきちんと認識できていません。
例えば、部屋で探しモノをしている時に、ただ眺めているだけでは見つからなかったけれど、一度モノを全部取り出してみると、すんなり見つかったという経験がある方も多いのではないでしょうか?眺めたり、一部を取り出しただけでは、片付けは終わりません。何度もやり直さなければならなくなります。
全出しは時間も体力も使うので、億劫になる気持ちはとてもよく分かります。しかし、こんまり®︎メソッドの全出しは、一生に一度だけで大丈夫です!一度でも完璧に片付くと、その後はモノの管理がとてもラクになって、キレイな状態をキープしやすくなります。騙されたと思って、一度ぜひ実践してみてくださいね。応援しています。
ステップ1「理想の暮らしを考える」
ステップ2「モノ別に片付ける」⬅︎今回の記事
ステップ3「ときめきで判断する」
ステップ4「正しい順番で片付ける」
ステップ5「あらゆるモノの定位置を決める」