2024年3月に、夫婦で台湾旅行へ行ってきました。本記事では、台南の代表的な観光スポットである、安平古堡(ゼーランディア城)の基本情報をご紹介します。
安平古堡は、日本と関わりがある場所です。見どころはもちろんのこと、入場料や行き方などについても、実体験をベースに解説します!
安平古堡とは?
安平古堡の概要
安平古堡は、台南南部に上陸したオランダ東インド会社(貿易および植民地統治を行なった会社)によって、1624年に建設された要塞です。内城と外城から構成されており「ゼーランディア城」と呼ばれていました。
1661年に、鄭成功(中国人の父親と日本人の母親の間に生まれる。明王朝を再興するために活躍した人物)がオランダとの戦いに勝利すると、ゼーランディア城は、故郷にちなんで「安平鎮」と改称されました。
その後、1683年に康熙帝(清王朝の第4代皇帝)が台湾を編入しました。清朝統治時代、これまで貿易拠点であった台江内海に、土砂が堆積したことなどで、地理的な重要性を失い、城は次第に荒廃していきます。
現在の安平古堡は、19世紀(日本統治時代)以降に再建されたものです。ほとんど原型をとどめていませんが、オランダ人が築いた城壁など、一部は良好な状態で保存されており、間近で見学することができます。
アクセス方法と入場料
安平古堡は、台南駅(台湾鉄道)前にあるバスターミナルからアクセスすることができます。所要時間は40分程度です。
私たちは、大台南公車(台南市バス)2番を利用して、バス停「台南火車站」からバス停「安平古堡」まで移動しました。
台南市バスでは、台湾の交通系ICカードである「悠遊カード(EASY CARD)」を利用することができました。乗車時と下車時に、専用の端末にタッチします。
バス停「台南火車站」からバス停「安平古堡」までの運賃は、大人1人当たり片道18元(約85円:2024年3月時点)でした。
バス停「安平古堡」で下車する際は、車内の中に設置してある「降車ボタン」の押し忘れにご注意ください。
安平古堡の入場チケットは、窓口またはオンラインで購入することができます。私たちは、窓口で定価のチケットを購入しました。
ご参考までに、私たちが購入した入場チケットの価格は、大人1人当たり70元(約329円:2024年3月時点)でした。
後から知ったのですが、旅行レジャー予約サイトKLOOK(クルック)では、割引価格で購入することができます!
施設内の見どころ
安平古堡(ゼーランディア城)の回り方は自由です。私たちは、歴史が古い城壁などから見て回りました。施設内は、想像以上に広かったです。
入り口には、施設内の地図や解説が載っている、日本語のパンフレットが置いてありました。忘れずに受け取っておきましょう!
ゼーランディア博物館
チケットの確認を終えて、安平古堡の敷地内に入ると、まず左側に「ゼーランディア博物館」が見えました。19世紀末に建設されて、時代とともに役割が大きく変化した建物です。
《役割の変遷》安平税務司公館(清朝統治時代:一級補佐官の住居)→税関クラブ(日本統治時代:集会や娯楽の場所)→台南史料館→安平区役所→民芸館→ゼーランディア博物館
現在のゼーランディア博物館では、安平古堡(ゼーランディア城)にまつわる歴史や遺物が展示されています。模型が豊富で、視覚的に分かりやすく、勉強になりました。
オランダ統治時代の城壁
ゼーランディア博物館の側に「オランダ統治時代の城壁」が残っています。城壁は、三合土(牡蠣の殻の粉末・砂・砂糖水・もち米の汁などを混ぜ合わせた建築材料)で作られています。
城壁をくり抜いて造られた門は、鄭成功の時代に、通用口として設けられたものです。一部はガジュマルの木で覆われており、城壁の色褪せた状態と合わせて、長い歴史を感じました!
安平古堡史跡公園
「安平古堡史跡公園」は、オランダ統治時代の城壁に、隣接しているスポットです。生命力あふれる、大きなガジュマルの木が目を惹きます。
安平古堡史跡公園の奥には、鄭成功の歴史をまとめた記念碑、オランダ統治時代からの遺構(発掘現場)がありました。
実際の発掘現場を見学できる機会はあまりないため、興味深かったです。
史跡記念館および展望台
安平古堡の主要スポットを巡り、最後に日本統治時代に建設された「史跡記念館」と「展望台」へ行きました。
史跡記念館の中は、お土産を購入することができる売店となっており、奥には小さな展示スペースもありました。
展望台は、安平のランドマークとなっています。階段を上がると、安平の長閑な街並みが360度広がっていました!
まとめ
本記事では、安平古堡(ゼーランディア城)の入場料や見どころなどについて、解説させていただきました。
オランダ人が建設した要塞として、ほとんど原型をとどめていませんでしたが、残された城壁などから、歴史の片鱗に触れることができました。
少し距離はありますが、台南駅(台湾鉄道)から、バス1本でアクセス可能です。台南滞在中に訪れてみてはいかがでしょうか?